「俺も閉鎖したと知ったときには愕然としたよ……」

「確か、中の人が唯一認める年下のシスプリサイト管理人だったろ？」

「まぁ、認めるとか認めないとか、何様だよって感じなんだけど、
　　　　少なくとも同年代の管理人達の中では群を抜いていたと思うよ」

「なんとも惜しい話だ……シスプリの先行きも暗いな」

「殆どのサイトが路線転換、残ったサイトはほぼ更新停止。
　　　　今では一部の熱意ある有力作家が片隅で更新するという状態だ」

「これが斜陽ってヤツか……くそう、俺達にできることは無いのか！？」

「まきまき４の原稿を描きなさい」

「隊長っ！ 俺達はシスプリの話をしてるんですよ！！」

「普通は、シスプリonlyことプチパルティEXとか、その辺の話をするでしょ」

「馬鹿を言うんじゃないよ。シスプリファンとしては健在でも、
　　　　　中の人はシスプリサイト"管理人生命"を絶たれているんだぞ」

「いやー、いっときの気の迷いのせいで、色んな人のつながりを
　　　　　断ち切ってしまいましたよね」

「とにかく、今はローゼンサイト管理人なんだから！ もっとしっかり
　　　　　自覚をもって行動したまえよ」

「シスプリも好きなら、素直にそっちもやればいいと思いますけど……」

「山田君、歌を聴きたいだけだったらライブに行かずにＣＤを聴けば
　　　　　いいのだよ」

「……は？」

「つまり、同人活動とは一種のグルーヴ感であって、斜陽ジャンルは
　　　　家で独り楽しんでいれば良い、ということですね」

「今グルーヴ感があるジャンルの一つはローゼンなんだから、
　　　　　その辺りをしっかり考えておくことだよ」

「つま恋２００６ライブのような、復古的なノリがシスプリ界隈にも
　　　　　起こってくれたら嬉しいんだけどね」

「今会っても気まずい人ばっかりでしょうが……」

「とりあえず、本部から送られてきた原稿の下書きがある。
　　　　　見てもらって感想をいただこうか」

「どれどれ……」

「隊長、こりゃいくらなんでも変化球過ぎですよ」

「本部は何を考えているんだ！？」

「大丈夫！ 自分で変化球なんて言えてる内は、まだまだ直球だよ！」

「今度の同人ＣＤは、『ポップなアメリカンテイスト漂うオサレな
　　　　薔薇乙女同人』というコンセプトになってるから、その辺りよろしく頼むよ」

「また画力に限界を感じてネタに逃げたか……」

「絵とか漫画なんて、うまい人が描いてくれればいいんですよ」

「一体これで何をやるつもりなんだ……」

「庭師の時の反省を活かして、今度は完売目指せるクオリティを
　　　　　確保する為に頑張るのだ！！」

「……何で原稿描く前から、不良在庫の心配しなきゃいけないんだろう」

・・・

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