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2006/3/20


「痛ッ!」

「ん……どうした?」

「コピー用紙で指を切っちゃったよ。バンソウコウ無いか?」

「ああ……あるけど、でもお前には丁度試してもらいたいものがある」

「何? バンソウコウより良いものがあるのか」

「こいつはキクぜ……」

「おいナカジマ、まさかポーションとか言うんじゃないだろうな」

「甘いな。このナカジマ、そこまでミーハーではない」












「……やくそう

「ドクダミじゃねぇか!」



・・・

「最近ポーションとやらが流行っているらしいが、言ってみれば
     あんなものは駄菓子屋のヘンな色の飲み物香水のボトル
     詰め替えただけの代物。全く、けしからんな」

「まぁまぁ、商品開発にアイディアは重要です。ダイエットスリッパだって、
     言ってみればただカカトが無いだけのスリッパですから……」

「ぶら下がり健康器だって、ただ家の中に持ち込めるだけの鉄棒だしな」

『おでん缶』を見ろ! あれだって『アキバの食べ物』という広報戦略で
     売り切れてしまう現象が一時期あっただろう」

「おでんぐらい、コンビニで買えるだろうに……」

「むむぅ、これからは『品物』ではなく『イメージ』を売る時代ということだな」

「ハイ、いわばソープよりエロゲーみたいな感じでしょうか」

「なんかそれ違う気がする……」

・・・

「まぁ、手っ取り早く次のヒット商品を出すなら、既存のものの名前を
     イジるとか、その辺りですかね」

「例えばどんなものがあるかのう」

ひのきのぼう……辺りですかね」

「おいナカジマ、googleで検索したらホントに売ってたらしいぞ

「誰でも考える事は同じですね」

「じゃあ、あぶないしたぎ……とか」

「そんな名前の下着、レジに持って行けないだろ!」

「ぬののふく」

「おい、なんかそれもあったぞ

「えらいヒマ人が多いなこの国は」

うさみみバンドなんかは、ドンキホーテでも売っているな」

「この前ビレッジバンガード辺りであみタイツを見た気がする……」

「なるほど、雑貨屋こそが現代の『どうぐや』なわけだな」

せいすいなんてどうですか?」

「それは夜の繁華街とかで買えるんじゃね?」

「コラコラコラーッ!!」

「それじゃあ、使うとフシギな気持ちになれる『ふしぎなきのみ』は……」

法律に触れない範囲でお願いしますよ

「道具じゃないけど、ホテルとかで『さくやはおたのしみでしたね』って
     言ってくれるサービスはどうかな」

「カプセルホテルとかで言われると虚しくなりそうだな」

「気まずいだけだって……」

・・・

「とりあえず、ガスコンロをつける時は『メラ』って言いましょう

「なんか話が違う方向に行ってないか?」

「花火が打ち上げられた瞬間に『イオナズン!』とかな」

「……って、オイ、ナカジマ! そういえば俺の傷の手当ては!?

「あー、はいはい。ホイミホイミ

「ちがーーーう!!」

「ケアルケアル」

(ブルブル……)

「わかったわかった。からかってすまなかったな……ハイ」











「バンソウコウを出せってんだよ!」




多分つづく



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