「小説書くのマンドクセ(´A`)」 「まだそんなことを言っていたのか」
「だってそうだろう。心理描写、情景描写、言葉選び、行間の空け方、
伏線の張り方……俺が描きたいのはシナリオであって、
そういう小説のテクニックではないのだ」
「それじゃあいっそのこと、セリフだけにすればいいじゃまいか」
「俺、そういう形式で面白い二次創作って見たこと無い」
「ワガママだな。お前、もしかして小説に向いてないんじゃないか?」
「向き不向きも何も、そんな事を言ったら俺は何にも向いてないぞ。
イラストだめ、小説だめ、マンガもだめ……あるのはコントだけ」
「すまん、向き不向きで話をするのはいささか不毛だったな」
「そりゃネタだけで1冊本を作るのもいいだろう。しかし、やはり俺には
描きたい物語があるのだ……」
「一応設定だけはあるわけだな」
「ああ、もしもこの設定を使って話を作れたら、きっとすごく
面白い話になると思う」
「しかし、実際小説にしてみると……だな」
「例えば、『水銀燈が"刺客"をバッタバッタと薙ぎ倒してフッと笑う
シーン』を俺が描きたいとする。でも、そのシーンまでに至る
プロセスを細々と描写するのはめんどくさいから嫌なのだ」
「まぁ場合によっては考証・取材とかもしないといけないしな。
お前の言い分だと、いわゆる盛り上げ所しか描きたくないというふうに
聞こえるぞ」
「嫌々書いた小説が面白い筈が無い。しかし、プロットを書くのは好き……
この二律背反を解消するにはどうすればいい?」
「ならばナカジマ、ビックリマン方式はどうかな」
「ビックリマン方式?」
「ビックリマンチョコについてくるシールに書いてあるのは、
小説のようなものじゃなくて、いわゆる『設定』なのだ。
しかし、シールを集める事でその『設定の集合』が
いつしか物語性を帯びるようになる……と」
「おお!
昨日の『アートに逃げろ』よりずっとマトモですね」
「効果的に設定だけバラまく事ができれば、お前の頭の中にある
銀様チャンチャンバラバラ跋扈劇のイメージを上手い具合に
読者と共有できるという寸法だ」
「HOBBYJAPANのオラザクコーナーなんかでも、あるのは改造プラモと
設定だけなのに、読者はワクワクしながらオラザクが戦場を
駆ける姿を連想できますからね」
「小説が書けなくても、妄想力がモノを言う世界があるんだな」
「設定厨が日の目を見る時がようやくやってくるか!?」
「しかしナニですな隊長、設定をバラまいて云々という方法は、
まるでシスプリのようではありませんか」
「シスプリもそういう手法だったっけな……」
「やっぱり活動ジャンルが変わっても、根底に流れる血は
シスプリストの血ですね……」
「オウッ!
まだまだシスプリも捨てたもんじゃないよ。
それじゃあ張り切って、行軍を再開しようぜ!」
「よーし、それじゃあ行軍歌、はじめ!」
「ヒーナたっちはー♪」
「めーいたーんてー♪」
「くんくん探して……って、おい山田、歌わないのか?」
「オイ!
俺達の行軍歌はヒナちゃんの『げんきのうた』だろうが!」
「……ヒナちゃんの歌だろ?」
「そっちのヒナじゃない!」
「諦めろ山田。今の俺達にとってヒナとは雛苺の事であって
決して雛子の事ではないのだ」
「今日ぐらいはシスプリ気分でいけると思っていたのに……」
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