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2006/4/26


「えーと、第431回目……」

何故中の人は非モテ脱出できないか? 会議ぃ〜」



「今月に入ってから、メシに誘って断られた件数が6件ですよ」

調子に乗りすぎだろソレ! しかし、どうやったらそんなに
     アホみたいに断られるんだ」

「そして今日も今日とてひとりメシ。最近は『食堂に入りたくない』とか」

自分よりサエない風貌の男が女の子と仲良くしてる所を見るのが
      余程コタえるらしいな」

「一体何がいけないんですかね」

その自問自答をする回数はもう1万回を超えてるんじゃないか?」

「来る大学生活に備えて、マニュアルの類は読み漁ったハズです」

「そんなポンチなマネをしていたのか……」

「とにかく、このままでは精神衛生上非常によろしくない。
     早い所対策を練らないと、じきに衰弱死か犯罪かどちらかです」

「ううーむ、俺もそのテの話には疎いが、最近こう思うようになってきた」

「というと?」

「男女の仲というのも、『経済』という概念で捉えれば簡単になる」

「経済……?」

「結論から言うと、恐らく中の人のスペックと世間一般の女性が
      求めるものが食い違っている所
に最大の不幸がある」

「いきなりキビシイですねぇ」

「これはオタク層全般に言える事だが、繁華街をうろつくポンチども
      比べてみれば、こちら側の方が教養面では圧倒的に勝っているのだ。
      しかし、えてしてインテリは男性的魅力に乏しい

「確かにまぁ、モテ組と比べて負けてるばかりじゃないですよね」

貴様らに現代社会の抱く病理についてレポート用紙を真っ黒に
      するだけのインテリがあるのかっ! 曖昧に周囲に同調し、
      下らんデマゴーグに踊らされ……それにすら気づかず……!!」

「とにかく、経済っぽく言うと通貨単位が違うと?」

「そうだな。通貨が違えばベンツどころかもやしすら買えないのだ」

体育会系社会ってのは生き辛いですねぇ」

「体育会系連中は出る杭を叩き潰し、無思想のロボット人間を量産し、
      『コミュニケーションスキル』という言葉でインテリ層はことごとく
      虐げられている
のだ。体育会系社会は、我々にとって邪悪としか
      言いようがない

『サッカーができれば俺の人生もちょっとはマシになってる』とは
      いつも中の人が言っていた話ですね」

「しかし、その思想も終わらせなくてはならん。今までひたすらに
      コミュニケーション神話を信奉し、それに合わせようとしてきたが、
      もはや我慢の限界だ

「この時勢にあって、『敢えて空気を読まない』と?」

「我々文化系男子こそが、悪しき体育会系社会を打ち倒し、
      本当に剥き出しの個性同士がぶつかり合える、
      
アカデミックな文化系社会を構築しなければならないのだ」

「なんか学生運動みたいな口調になってますよ……」

飼い慣らされてはいかんのだ。文化系男子は真の自由、
      真の解放に向けて立たなければならない」

「どうしてモテ非モテの話からマルクス臭のする話になるんだ……」

「我々に必要なのは『マーケティング』なのだ」

「マーケティング? 商売じゃあるまいし」

「いや、マーケティングだ。男女交際とは商売に他ならん

「またいつもの童貞節ですか」

「例えば、安いのが取り柄の庶民派スーパーにいきなり高級食材とか
      置いてもしょうがないし、逆にオサレなブティックに『しまむら』の
      衣類を置いてもダメなのだ。客層を考えろ、ということだな

「といっても、オタク男市場に需要はあるんですか? 最近は
     文化系女子の潜在需要が顕在化していますけど、文化系男子は
     昔から敬遠の対象でしょ」

「この広い世の中だよ。デブ専ブス専がいて、どうしてオタ専
      存在しないなんて言えるんだ

「そんな極端な例を出されても理解しづらいですよ」

「お前にだって理解できるハズだ。A級グラビアアイドルより、
      エロ雑誌に出てくるB級グラビアアイドルが好きなお前
ならな……」

「うっ……確かに……」

マガジンとかの表紙を飾る女の子はなんだかウラがありそうで
      イヤ
だが、なんだかエロ雑誌のグラビアの娘なんかは
      『こんなに可愛いのに乳見せてくれるのか!』感動してしまうだろ」

「そうですね、ちょっとヨゴレ入ってる方が安心できますね

「白河の 清きに魚の 住みかねて 元の濁りの 田沼恋しき」

「真理ですね……ちょいブス需要の高さというのは結構ありますね」

「そこで、何故オタ需要が無いと言いきれようか!

「でも、デブとかブスとかそういう単一の外見的特徴なら需要が
     あるかもしれませんが、オタのマイナス面って複雑でしょ?」

「……まぁ確かに入り組んでるよな」

「その一般的に見てどうしょうもないものに魅力を感じて
     止まない人間というのがあるかどうかですよ」

「よく、甲斐性ゼロの男を放っておけない女性がいると言うが……」

「都市伝説ですよね」

「そろそろ国はコミュニケーション障害者に補助金を出すべきだ」

「旧体制をぶち壊すとか言ってる矢先に、早くも既得権益
     確立に努めるのか
……」

「わかるまい! 俺の脳内のマルクスが今自己矛盾を起こして
      懊悩している姿が……!」

「えらい難儀な話ですね」

「……大丈夫だ! きっと大丈夫だ! 世の中には好き好んで
      ジャンクパーツを買い漁る人間が居る事を忘れてはならん

「先輩! さっきまで『文化系社会』とか言ってたのに、
     どうして自分の事をジャンクパーツに例えだすんですか!?

「ううッ、俺は……ジャンクなんかじゃあないっっ!!」




「あ、先輩! 今のセリフで水銀燈のミーディアムになる
     フラグ
が立ちましたよ!!」

「慰めになってないッッ!!」




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