「びんちょうタンも町興しの事業だって最近知りましたよ」

「まぁ著名人で町興しというのはよくあるけど、まさか実在しない
　　　　　架空のキャラで町興しができるとはな」

「……プロミストアイランドはまだかな」

「三宅島辺り良いんじゃないですか。今火山灰で大変になってますし、
　　　　復興するときついでにウェルカムハウスとか建てたりしちゃって」

「不謹慎ながら夢のある話だな」

「でもさぁ、１４人+犬で同居できる家があっても、肝心の妹が居ないよ」

「その辺を島民の方になんとかご協力願ってだな……」

「これで若い人もガンガン島にやってきて、過疎化も解消！
　　　　　一石二鳥のプランだと思うが」

「イヤだよ！ 移住してくる奴って結局擬似近親相姦目的
　　　　　じゃないか……！！」

「まぁ島民の大半が大きなお友達というのはちょっと問題があるな。
　　　　　正にシスプリヲタ独立国家が出来上がってしまう」

「そんな国家と外交したくないよ……」

「地元の農産物と交換で妹１人とか」

「副隊長、そういうのを人身売買って言うんですよ」

「大体、そんな擬似妹……俺は認めないぞ。ただの電波娘が
　　　　可憐とか、ちょっとシャレにならない太り方した花穂とか、
　　　　そんなのが出てくるのが関の山じゃないか」

「まぁ高橋○子みたいなのが『あにぃ！』と言って慕ってきても
　　　　　正直あまり嬉しくないな」

「双方にとって不利益……というわけだな」

「山田太郎とかならいくらでも用意できるのにな」

「現実はなかなか厳しいぜナカジマ。リアルプロミストアイランドに
　　　　移住したからといって、妹系アイドルが妹になるわけではないのだ」

「オンエアされなくていいから、仮面ライダーカブトの天道役がやりたい」

「しかし、二次元コンプレックスがいきなり１２人の女の子を
　　　　　相手にできるかどうかといえばちょっと微妙だな」

「そうすね。アイドル写真集とかでも、女の子２人のツーショットとかなら
　　　　　微笑ましいですけど、３人以上で写られるとちょっと威圧される」

「実際には１人の女の子だって至難の技だというのに、
　　　　どうしてそういう話ができるかな」

「それがA-BOYなのだ山田よ。何も考えずに無感動に
　　　　　ボーっと過ごすより、ブラウン管の向こうにいる女の子との
　　　　　一時を夢想してときめく方が、楽しい時間が多くなるじゃないか」

「大勢の女の子に囲まれたいという願望はA-BOY的ではないな。
　　　　　むしろガハハオヤジの思考だ」

「ウニメを見てもわかるように、大勢の女の子といっぺんに
　　　　　付き合うってのは、単なるコメディになるんだよ」

「なんか話が町興しから脱線してるぞ」

「そうですね……まぁ、シスプリ論は置いておいて、町興しの話」

「ディズ○ーランドに対抗して、ポケモンランド建設というのを
　　　　　昔考えた事があるな」

「まぁもうちょっと広げて言えばニンテンドーランド？」

「うむ。ギャラドスでウォータースライダーとか、
　　　　　イワークでジェットコースターとか」

「そしてリアルポケモンスタジアム！ 大画面で対戦できる
　　　　　夢のステージですね」

「ピーチ城もあるし、ドンキーがバナナを売ってくれたりする」

「それなら、カート場とかも欲しいですね！」

「結構リアルに考えられる事だと思うんだけど、
　　　　　中々実現しないな」

「実現してるのはポケモンセンターですけど、ポケモンを
　　　　　治してくれないポケモンセンターなんてニセモノですよ」

「まぁディ○ニーストアの踏襲だと考えれば、じきに建造される可能性が
　　　　あるんじゃないかとは思ってしまうけどな」

「あとは『学園都市』みたいに学校と町が連携して町興しをする
　　　　　パターンがあるな」

「中の人の住む町の隣駅は、某大学に支配されてる町なんだよな」

「それに倣ってだな、男塾を建設するとかはどうだ」

「刑務所で町興しするようなもんだ……」

「熱心な男塾ファンとか、偏差値格差ドロップアウト組の家庭とかに、
　　　　『ほんとうの生きる力が身につく学校です！』というコピーで
　　　　売り込めば間違い無い」

「『東大○○人輩出！』じゃなくて、『総理大臣○○人輩出！』の方が
　　　　　圧倒的に魅力的な進路実績だなあ」

「もちろん教科書は全て民明書房のものを使う。
　　　　歴史問題なんてなんのそのだぜ」

「そりゃあれ全部書いてあることウソなんだから、南京大虐殺とか
　　　　　強制連行とか、その辺の事実関係がどういう風に記述されても
　　　　　なんか別に注目されそうにないな」

「ただ、男塾名物『直進行軍』なんかは逆に近所に迷惑かけそうだが」

「副隊長……なんか、男塾の教官に顔似てますよね」

「変な所で上官をイジるもんじゃないぞ」

「だけど、男塾は名作とはいえドラゴンボール並に有名な作品じゃないと
　　　　町興しは難しいだろ」

「確かに……やるなら、もっと国際的な感じのものがいいな」

「イノセンスで町興し」

「副隊長、相変わらずトンでもないセンスしてますね。
　　　　どっからそういう発想が出てくるんですか」

「世界が認めた押井監督なら、認知度バツグンだよ」

「素直にスタジオジブリ辺りにしておけばいいものを……」

「うーん、しかし、イノセンスで町興しというとだな、やっぱり
　　　　　球体関節とかマトリクス的世界観とかを取り入れるのか？」

「あんなブキミな球体関節いらないよ……」

「その街に入ると、架空の世界を延々とループさせられたり、
　　　　　コンビニで両目義眼の男に銃を乱射されたりするんだ」

「じきに精神がマイってしまうな」

「アレですね、まぁどれにしろあんまり実現して欲しくなかったり
　　　　　実現不可能だったり、妄想の域を出ないのがサビシイ所ですね」

「そうだな……個人レベルでできるテーマ性のあるオタクスポットなんて、
　　　　　せいぜいメイド喫茶ぐらいかな」

「カンの悪い自治体が、メイドの町とか作りそうですね」

「ローゼンといい、びんちょうタンといい、メイド喫茶といい……
　　　　そういう細々とした萌え町興しが氾濫した後の日本は
　　　　どうなってしまうんだろうな」

「おめでたい国ですねぇ、本当に」

「以上、憂国論でした」

「相変わらず取って付けたようなまとめ方だな……」