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2006/5/16

「オイオイ! シスプリ復興支援サイトと銘打っているのに、
    どうして毎回妹の誕生日をスルーしているんだ!?」

「ああ、そういえば今日は春歌の誕生日でしたっけね……」

「でしたっけね、じゃないだろ。結構アイデンティティの危機なんだぞ」

「わかってる。わかってるよ。散々俺はシスプリが好きだと喚いておいて、
    誕生日記念作品の一本も仕上げないのはどういう了見だって
    話ですよね」

「いくらヨソのシスプリコンテンツの更新が死に体だからって、
    俺達はマイペースを貫いていけばいいんだから、ガンガン作れば
    良いんだよ」

「いや、でもそれは燃えないよ。やっぱり、誕生日ごとに『○○の偉い人』に
     挑戦状を叩きつけるがごとく、作品を出すのが楽しいんじゃないか」

「結局『○○の偉い人』には誰一人として勝てなかったじゃないか」

「いやぁー、工夫を凝らして作っても、上には上がおるもんでね……」

「むしろ、ブームが落ち着いた今こそ腰を据えて冷静に創作が
     できる時期じゃないのか?」

「逆だよ逆。俺の中でシスプリが熟成されてきてしまったがばっかりに、
    物凄くシスプリ創作がやりにくい
んだよ」

「……どういうことだ?」

「原作に対する愛着が強過ぎてだな、自分の作品に全然満足できない

「不満を持つのは向上心に繋がるし、満足できないのは当然だろ?」

満足できなさ過ぎるんだってば! 昔は『キャラ萌え!』みたいなノリで
     ガツガツ描けた気がするが、今は机に向かうのが恐いのだ」

難儀なジレンマだなそりゃあ……」

「何故我々が2年前、あれほどシスプリ関連の創作をバカスカと
    出せていたのかといえば、それはシスプリ創作をすれば捕捉されて
    感想も貰えて話題にもなって、そういうのが楽しかったから
だ」

「多少難があると自覚していても、周囲の声によって
    気がまぎれていた
わけだな」

「だが、今のシスプリ同人というともうアレな感じだし、その中で
     創作するというのは物凄く孤独なわけですよ」

「今でも立派に作品を作り続ける兄や姉がいるときにお前は……」

「これが創作を真面目にやる人と、単なるコミュニケーションツール
    として利用する人間の違い
ですよ……別に中の人は絵でも文でも
    プロ志向ってワケじゃないしさ」

「中の人が小説とか書き始めたきっかけって何?」

「中学の頃に、今は亡き某テキストサイトの一周年祭にホモ小説を
    寄稿したのがウケたのに気をよくして始めた
らしい」

「ああ、『鬼畜舞踏会』か……。」

「そこの管理人さんと同名の主人公がジジイにレイプされる小説だよ」

そんなことはいいよ。とにかく、満足できないし、腕を磨く気も無いから
    宙ぶらりんになっているわけだな?」

「ああ。実は今まで誕生日記念イラストはちょぼちょぼ描いていたが、
     なんかもう情けなくて捨てちまった絵が結構あるよ」

「理想が高過ぎるのにヤル気が伴わないってのも悲惨だな……」

「ということで、今のシスプリ活動というのはもっぱら考察に
     アテられているわけだよ……」

「地味な仕事ではあるが、まぁ絵や小説よりは手垢のついてない
    分野だしな……」

「だからまぁ、シスプリで同人誌を出すつもりは全然無い。
    俺は新しいシスプリを作るぐらいの事でないと実行する
    魅力に欠けるのだ」

「またえらく大それたことを……本気か?」

「正直今のキャパでは無理も無理、大無理だ。もう少し知識も
    技術も研鑽して実行しなければ……」

「意外と色んなものにがんじがらめにされて、行動って
    実行しにくいもんだよな」

「それに、俺自身に迷いというものもある……」

「迷い?」

「今まで俺は『シスプリ復興』というのはさも当たり前の使命のように
    考えていたが、冷静になってみると、どうして復興させなきゃいけないか
    という部分がすっぽり抜け落ちてた
事に気づいたんだよ」

「言われてみれば確かに、復興してどうこうというのはあまり
     考えられないな……」

「また有象無象のファンが一時的に増えて、騒がしくなるだけだろ正直。
    別に復活したからってどうって事じゃないんだな」

「もしまた連載が始まったら、新しい妹の一面が見られるかも?」

「正直、もう妹の姿というのはじゅうぶん堪能した気がするし、
    まぁ連載が始まったらもちろん嬉しいが、それはなんというか……
    言語化するのは難しいが、とにかくちょっと違うんだよ」

「なんかもう早くもこの隊の存亡に関わるような発言だよなそれ」

「俺が求めているのはシスプリであってシスプリではない……とでも
    言えばいいのか?」

「まぁ読者様には伝わらんだろうよ」

「いわば、シスプリで俺達が受信したパルスを、何かもっと別の形で
     表現したいんだ……わかるか?」

「そうだなぁ、ルーカスが『隠し砦の三悪人』からスターウォーズの
    着想を得た
みたいな感じか?」

「それだそれ! 妹達が俺達にくれた喜び……幸せ……そういうものを
    血肉として
だな、俺は熱烈なラブコールを返してやりたいのさ」

「なるほどな。で、結局春歌誕生日の方は?」

「うん、『春歌、誕生日おめでとう!』とだけ……」

「お前、凄いパルスが漏電してるって感じだぜ?」




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