これまでのあらすじ。鉄の忍耐力によってさくらを突破した宇賀忍者であったが、
間もなく意識不明の重体となってしまう。一方、観月とのスピリチュアル・バトルを
繰り広げようとした地獄からの使者・デスビームは「六根清浄」によって
まさかの消滅。満を持して登場したライダー・ハジメは特に出番も無く
さっさと青空とちゅるちゅるを食べ始めてしまった――混迷を極める
最前線の男達、試練はまだまだ続く。
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研究ブロック通路
「ジャーン ジャーン……」
「ワンさん!
そっちじゃないディス!!」
「戦場からの呼び声がする……」
いつかお兄ちゃんと四川省に行けるようにとの
願いを込めて
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「帰らなくては……今すぐ、四川へ!!」
「落ち着けワン!
これは罠だッ!!」
「このままではシャッターを開かないままワンさんが帰国してしまう……」
ウォーーーーーーン
「え!?
開いた!!?」
「どういうことだ……今のリアクション、トゥルーのそれとは思えないが」
「み、見てください!
端末に凄い事が書かれてますよ!」
「こ、これは……家族旅行計画!!」
「旅行ルート、必要な常備薬、休憩時間の配分……
どれも綿密に計算されている!!」
「長兄である私が、星花ひとりと抜け駆けするなどとあっては
末代までの恥!
四川に行くからにはいかに全員と円滑に旅行するかを
考えてこそ兄の鏡であろう?」
「ワンさん……流石です!!」
「これからツアーの段取りについての最終確認を家族全員でやるから
少し時間がかかる。お前達は先に行ってくれ……」
「わかりました……良い旅を!!」
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格納庫通路B
「チクショー!
デスビームが消えて、一体どうすればいいんだ!?」
「……いや、デスビーム殿は必ず帰ってくる」
「根拠はあるのか?」
「仮にもべびプリの一大事と聞いて、地獄から駆けつけた漢!!
たかだか言霊如きで成仏するとは考えられん」
「ハハハ!
その通りよ!!」
「デスビーム!
本当に戻ってきたのか!!」
「天国とでも呼ぶべきあの場所、いかんせん居心地が悪くてな」
「天国に行ったと申されるか……」
「トゥルー姉妹無くばいずれも地獄!
あの世にて自決してきたわ!!」
「て、天国で……自決!!?」
「私の覚悟を甘く見ないで欲しい。シャッターなど、この通りよ!」
ウォーーーーーーン
「ふん、他愛もな……ぶろぶっっっ!!」
「デ、デスビーム!!?」
「わ、私とした事が……どうやら死に加減を間違えたらしいな……」
「痛むのか、
自決の傷が!」
「せ、せいぜいキュウビに食われんように気をつけるわ……
私はここで暫く休もう」
「デスビーム……貴様こそ、真のトゥルー家族よ!!」
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研究地区・生物ブロック
なので――。
少し。
挑戦してみました。私も。
手作りチョコレートというものに。
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「吹雪のッ! 手作りッッ!
チョコレートッッ!!」
「ム、ムツキがテンパった!!」
「ロン」
「麻雀じゃない!
くそ……まだムツキの融合は完璧では無かったか」
「このままでは吹雪に支配されてしまいます!」
どうやら――
私の体は、
チョコレートに含まれるカカオバターの
β型結晶の融点である
34〜36度に到達した物体に触れると――
めまいを起こすらしいのです。
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「ハッ!」
「ど、どうした!?」
<ブリザード>
「やめろムツキ!
じ、自分にブリザードをぶつけるなんて!?」
「血迷ったか!?」
「めまいを起こしたなんて……大丈夫?
少し、庭で風に当たるかい?」
「これは、マジレス……!
まさか!!」
「自分にブリザードをぶつける事で、頭を冷やしたんだ!!」
ウォーーーーーーーン
「どうです先輩?
最高にホットでクールな方法だったでしょう」
「無茶しやがって……!」
「熱い体じゃ、吹雪に添い寄るなんてできませんからね」
「……おいムツキ、体は大丈夫なのか?」
「まぁ……あんまし大丈夫じゃない……ですね……」
「ライダースーツが無ければ即死だぞ……」
「はは……吹雪の家族ってのもまだまだ……難しいですね……」
「よくやったムツキ。今は暖をとってよく休め」
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格納庫・搬入出エレベーター
「むっ!」
「どうしたハロルド!」
「私の甲冑が何か、囁いているようだ……」
「甲冑が囁く?
そんなことがあるのか?」
「仏国騎士黎明の期より伝わるこの甲冑なればこそ、
何事かを私に伝えようとしているのかもしれん……」
「仏国騎士……フランスってことは、もしかしてここのシャッターは
真璃と交信できるってことになってるんじゃないか?」
「多分に有り得る。王家由来となれば、フェルゼンとやらにも
関わってくるであろう」
「なら、この場はどうか頼むぜ……!」
「応!」
たっだいま――!あーあ、今日は疲れちゃった!
幼稚園が――ホントにそうぞうしかったんだもの。
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「お帰りなさいませ、真璃さま」
「至極、冷静!
だけど、何かえらく腰が低く無いか?」
「どうも、主従するのに慣れ切った感じがするな……」
「がはっ!!」
「ハロルド!」
「違う……主従ではない……あくまでッ……兄妹!!」
「葛藤している!
真璃に下されそうな自分に……打ち克とうと!」
マリーにチョコくれ――なんて言ってくる男の子もいるし。
ねぇ、フェルゼンたら知ってる?
そ、う、い、う、の、を――
みのほどしらず――
って言うのよね?
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「あががが……ま、マリー……我が主君……」
「違うッ!
マリーはマリー、真璃は真璃だ!
別人なんだ!!」
「真璃の高貴オーラに気圧されているな……」
「真璃……末恐ろしい!!」
うふふ――マリーが愛しいフェルゼン以外に
あげるチョコなんてこの世にあるわけないでしょ?
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「ふぇふぇふぇ、ふぇるぜん!!」
「兄だ!」
「相手にのまれたら終わりだぞ!!」
「まっとうな家族として、自分がフェルゼンになりきってしまったら、
他の姉妹は一体どうなると思う!?」
春風お姉ちゃんが言ってたもの。私たちの愛はこのお家の中いっぱいにあふれてて――
家族よりも大切なものなんてこの世にないのよ
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「ハッ!」
「む!
どうやら何かに気付いたようだぞ!」
「そうだね、みんな大切な家族なんだよ――でも、幼稚園の男の子にも
ちょっとは優しくしてあげないとね」
「家族発言で、目が覚めたか!」
ウォーーーーーーン
「よし、突破だ!」
「混迷を極める私に、真璃自身がヒントを与えてくれた」
「そうだな……真璃が教えてくれたのさ、家族の絆ってやつを!」
「危うく下されてしまう所だったが、真璃は私が思う程高慢な娘では
無かったようだ。本当は、家族を思い遣れる素敵なレディなのだ」
「溢れる家族愛、優しさ。ブログは心を暖めてくれる……」
「先に行け。私は、真璃製チョコレートを当てるのに少し時間がかかる」
「わかった……おしおきされないようにな!」
「ああ!
こんなに迷ったのは……はは、いつの戦い以来だろうな?」
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残った戦士、残り7人!
戦士達は各々の課題をクリアし、トゥルー家族へと一歩一歩近付いていく。
時間帯は、ついに午後5時を迎えようとしている!!
迫る「バレンタインパーティー」。迫る姉妹達の本気更新!!
戦士たちの命運や如何に!?
戦いは、いよいよ佳境へ……
to be continued...
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