2008/4/1

「おはようございます」

「遅かったなハヤト。もうみんな揃ってるぞ」

「いや、昨晩色々考えこんでしまって、よく眠れず……」

「俺もだよ。まぁ、そこはいたしかたなしさ。」

「よし……全員揃ったな」

「始めましょうか、隊長……」

べびプリ誌上ゲーム、正答予想会議をこれから始める!
    起立! 礼! 着陸!!




ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……



「隊長が変なフリするから変な奴が着陸してきたじゃないですか!」

「迎撃しますか!?」

ほっとけ! G's危機の際にのみ迎撃を許可する」

「何を差し置いてでもやるべき重大な任務ですからね」



///


「さて、我々が狙う賞品はただの一点のみ! もう、言うまでも無いな

「当たり前です! 男ならいつだってイチかバチかです

「半端なトゥルー力で手に入るものなど要りません!」

「真のトゥルーに辿り着くために、1%の確率に賭けますよ」

「では諸君、早速オキテ1からやっていこうではないか」

「どのペアを選ぶんですか? やはり、ホタとさくらペアで?」

「いや……違うな、恐らくは……」

「その通り! 全員のペアの行動を予測して貰う!!

「ゾクゾクするぜ……」

「しかし手元にあるG'sは一冊。他のペアを予想することに何の意味が?」

「19人のうちたった2人の行動について正答した所でそれは真の
    正答にあらず!
トゥルー長男ならば全てのペアについて正確な予想を
    立てられなければトゥルー長男とは言えん!!

トゥルー長男の条件が1%の確率というのではあまりにも
    破格過ぎる!!
向こうに行く道がそんなに易いものかよ!!

「厳しい戦いだ……なんといっても、全ペア正答でなければ仮に
    ペロペロイラストが当たってもトゥルーとは認められないわけだからな」

「簡単に言いますが、G'sの読参の正答率は確率の問題なんかじゃ
      無いんですよ!? 該当者がゼロなんてこともザラだとか……」

「ハヤト……トゥルー俺ならば知っているハズだ。皆の行き先を!!

「なっ……!!」

「考えるのだ! 家族旅行前夜というものを!!」

「ヘタすりゃただの妄想! だが、俺達のトゥルー力がもしも神の域に
    達した場合……俺達は全てを知る事ができる!!」

観光ガイドを広げる海晴姉、それに飛びつく立夏。早速ダイヤを
      確認しようとする麗。夕凪と星花が遊園地の絵を見て目を輝かせ……」

「そう! そこで思い浮かんだ情景を総合して『解答』を導き出せるはず!」

見えているのか、いないのか……それが試される修羅の門よ」

「トゥルー俺は知っているのか! 全ての真相を!!」

「これで勝てなきゃ、俺達はずっと向こう側には行けないさ」

「始めるぞ。精神を集中するんだ!!」



///


「まぁとりあえず、麗・吹雪ペアの温泉は無しですね」

「吹雪が温泉に入るというのは考え難い」

「とりあえず簡単な推理でも正答率は上がりますね。
      これでチーム8の正答率は1.1%になりました

「まぁこの推理……ブログを読まぬ読者にはわからない所なんだろうな」

「情報戦ですね。あらゆる所にヒントが転がっている、と」

「うーん、海晴・あさひペアはかなり予想しやすいですね」

「子連れでは行動に制限が出来てしまうのは必至! やたらと歩き回るとか
    危険だとか、そういうのはあまりやらなさそうだ」

「ということは、こういうことだな」


温泉→あさひがすぐのぼせる。X。

お参り→あさひを置いて海晴姉一人で参拝? 考え難い。X。

ハイキング→子供抱えて山道は疲れる。海晴姉はヒール履いてる。X。

舞妓体験→あさひにサイズあるか? X。

遊園地→身長制限とかで楽しみきれないのでは? X。

吊り橋→危ない所を子連れで歩いてはいけない。X。

お花見→有り得る。

ショッピング→お参りとほぼ同じ理由でX。

動物園→やや有り得る。

お昼寝→最有力


「花見、動物園、お昼寝か……」

「というか、あさひがいると行けなさそうな所が多過ぎるんですよ」

「悩み所だな! 残りの3つが中々きわどい」

「お昼寝が最も有力なんですが、ひっかけの可能性もあります」

「いやまて、やはり連載開始ということでチーム1はサービス問題なんじゃ
    ないだろうか……?」

「よせ! 編集部の意向を予測するなどトゥルー長男にはあるまじき行為。
     今ある正確な情報から推理するべきだ」

「あさひはよく寝る(ソースはブログ)から、お昼寝じゃあないか?」

「他のペアとぶつけて考えてみましょう」

「チーム2、チーム5、チーム7、チーム8がそれぞれインドアくさいから
    外でも寝そうだ」

「ただ、蛍や小雨、麗は事前に予定を色々考える娘ですよ」

「霙姉だって、興味無さげだけど実は一番楽しみにして計画を練ってる
    と思うんですよ」

「決め付けちゃってるなぁ……」

「おいおい、でも朝に部屋から一番最初に出てきたのは霙姉だぜ?

『本に読み耽ってしまって……』とか言いわけしてな」

「早くも当日の朝の妄想を!?」

「妄想じゃあないっ! 俺は見た!!

「……そりゃ、ヒカルは舞妓体験の特集をチラチラ見てましたよ?

「綿雪は前々から遊園地に行きたがっておったな」

「……ゲーム、面白いですね」

「ああ、同好の士とならば予想討論だけで1日は軽く潰せそうだ

「ひとまず、固まったんじゃないですか? チーム1は、お昼寝

「そうだろうな……さて、だがオキテ2など正答して当然の問題だ。
     かんじんなのは……オキテ3!!

「どの選択肢も中々難しいですね」

「前日の様子は見えましたが、当日のハプニングに関しては、これは
      ほぼ予想不能ですからね」

「予期できないからハプニング……か」

「というか、ことオキテ3に関しては同人的なカンが要求されるな」

「しかし、よく考えてみればオキテ3で起こるアクシデントは当然、
    オキテ2に関連する
わけですよね?」

「まぁ確かに舞妓風体験でびしょ濡れにはなりませんよね

「いや待て。しかし舞妓姿に身を包んだ春風が、それにときめいた
    トゥルー俺に辛抱たまらず押し倒される所を考えたとしたら――!!

「むうっ!!」

「そういうことは、ふたばでやってください」

「……パンツを買うとは、これいかに?」

「春風がびしょ濡れで……」

「いや待て、もしも、もしも――麗がビショ濡れ☆だったらば!

「ふたばでやれ」

「うーん、楽しい想像が多過ぎて中々ゲームが進みませんね

「とはいえ、やりこみこそゲーマーの本懐だぜ」

「とりあえずパンツは消去法でいいんじゃないですか?」

「よく読んでみれば、まぁオキテ1と3だって関連させられるなぁ」

「サイフ拾っても氷柱はキスしてくれないだろうな」

「……待て待て、もう一度パンツについて考えさせてくれ

「何か考えが?」

「この前、久しぶりに服屋に行ったんだが……」




「……なるほど、それは盲点でしたね」

「そうですね、ズボンのこともパンツって言いますね

「俺は個人的に氷柱とショッピングだと思ってるんですけど、
    黒の綿パンなりスラックスなら氷柱にも似合いますよね

「中々……冴えてきたの」

「少しづつ糸口が見えてきた気がしますよ!」

「G'sもう一冊買って、ペロペロイラストもう1枚貰いに行きますか?」

「クソ強気だなオイ!」

「そして、もひとつ気になるのが『胸に触ってしまう』だが……」

「ホタは巨乳。これはガチ」

「それは俗説だろ! それにボインタッチとも限らん」

「こればっかりはいくら相手がお前でも譲れん! ホタが巨乳に違いない」

「うるせえ! ホタ貧乳派の俺に謝れ!

「……久々にやるか、山田!」

「こらこら、どちらもまだオフィシャル設定では――」

霙姉は貧乳で間違いないとは思いますけどね」

「聞き捨てならんな」

「なっ!?」

「ワシの格闘徽章、錆び付けどもまだまだ有効よ!」

「霙姉の胸……フフ、互いの格闘徽章を賭けるのには相応しい!




応募締め切りまで、あと27日――!!





2008/4/24
「隊長! そろそろ読参クイズの回答を送らないとまた締め切りに
    間に合わなくなりますよ」

「いや……まだだ! もう少し粘れば、ブログでヒントになりそうなモノが
     掴めるとワシは踏んでいる」

「ロン。ハツのみ1000点」

「ワシの四暗刻が!!」

「とまぁ、この通り、高め高めを狙えば挙句点棒を減らす事になるのです」

「前は大分ツッパりましたが、やっぱりコワいですよ、オキテ3まで
      回答するっていうのは……」

「ただ、もはや問題はトレカとかペロペロイラストではないンだよな……」

「もうグッズなんてあってもなくても一緒なんですよ」

「グッズくらいは持っておくべきでは?」

「どうして一緒に暮らす家族のグッズが必要だ?」

「小雨とかが陶芸体験で作った湯のみなんかがあったら欲しいな」

「なるほど……じゃあ、僕は氷柱の作った鯉のぼりが欲しいです」

正答率に全てを賭ける! ペロペロイラストが当たらなかったとしても、
    当たっているペアがあればそれは万々歳なのだ

「とりあえず、もう考えは煮詰めた方がいいですよ。ヨソのサイトとかの
    推理を見ると、かえって混乱してしまいそうで

「そうだな……」



///


「くそっ……パンツめ!!」

「オキテ3の難しさ、ハンパじゃないですね!」

「2はなんとなくわかる気がするが、3はホントにわからん

「『目の前に落っこちてきた姉妹を抱き留める』『パンツを買ってあげる』
     というのがいまいち把握できんな」

「財布を拾ってキスを貰う、とかだったらある程度絞れるんですよ。
    海晴姉か立夏か、多分どっちかじゃないですか」

「アイス落として泣き出すのは、多分さくらなんですよ」

「パンツは一体何なんだ!?」

「こういうことだと思う……」

1.Gパン、チノパンの方の「パンツ」

2.何かの拍子で誰かが漏らす

3.海晴姉にパンツ買いに付き合わされる

「どれもこれも分かり辛い……!!」

「10択の中でまた更に3択以上あるんだもんなぁ」

ハプニングがシチュエーションから予想できないんですよ」

「どういう理由でびしょぬれになるのだ?」

「単純に突然の雨だとか、遊園地のアトラクションとか?」

「ただ、その発想は安牌じゃないんだよ」

ハプニングは姉妹の特徴から推察するしかないですね」

「いやいや、両面からの推測はやっぱり必要だ。例えば……
    『追いかけっこをしている内に、ハプニングで抱き合ってしまう』」

「追いかけっこをしそうなのは、立夏・真璃ペアか、夕凪・星花ペア……」

ドタバタラブコメ路線で氷柱ってセンもありますけどね……」

「それはいい。だが、ハプニングで抱き合うとはどういうことだ?

「確かに、鬼ごっこで正面衝突するとは考え難いな」

「3人でやればありうるかもしれん」

「どのみちどこで追いかけっこできるんだよって話で、俺はここで
    大胆に『遊園地の中にある迷路(ミラーハウス?)』を予想している」

「ミラーハウスはマニアック過ぎると思うんですよね……」

「おいナカジマ、話は変わるが……3の選択肢に、
    『妹が一人、服ごとびしょ濡れになって大騒ぎになるのを助けてあげる』
    ってのがあるよな」

「ああ、それが……どうした?」

『妹が』ってコトは、海晴姉や霙姉、春風とは違うって事だよな?」

「なるほど!!」

「……苦しいのう、トゥルー力が何だかんだといっておきながら、
    結局やるのはガチガチの考証!

「泣けますよ、ホントの家族には甚だ遠しってね」

「これを機に、姉妹の事をもっと考えられるようになればいいんですが」


///

「さて……そろそろ、煮詰まったんじゃないか?」

「ああ、まぁ……結局、自信は無いが晒す事にしようか」



海晴・あさひペア

場所:お昼寝

行動:一緒に寝る

「そのまんまやないかい!!」

「消去法を使うとこれしか残らなくて、ペアもこのペアしか残らなんだ」



霙・観月ペア

場所:花見

行動:迷子を一緒に探す

「観月はロリババアゆえ、やはり行く所もババアだ」

「霙姉は、多分だんごも好きでしょう」

「2人とも落ち着いてるから、『大騒ぎ』とか『泣く』とか、そういう
    バタバタした選択肢は無いと思うんだよな」



春風・虹子ペア

場所:1日舞妓風体験

行動:転びそうになった所を抱きとめる

「コレは結構自信ありますよ!」

「虹子は舞妓の格好が出来たら喜びそうだな」

「駆け寄ってくるのは多分春風。そして、それを抱きとめて『――きゅんv』
    だと思います。というか、もはやこれは願望です



ヒカル・青空ペア

場所:ハイキング

行動:追いかけっこしている内に抱き合ってしまう

「アウトドア派なら当然!」

自爆癖のあるヒカルのことだから、必然的にやらかしてくれるだろう」



蛍・さくらペア

場所:動物園

行動:アイスを買ってあげる

「最初は、さくらから温泉を連想したがな……」

「ただ、アイス落として泣くのは小雨か、さくらかって話なんですよ」

「アイスクリームを売ってる所といえば、何気に動物園ですよね」



立夏・真璃ペア

場所:温泉

行動:サイフを見つけて感謝のキスをもらう

「温泉が老けたスポットだと思わせておいて、意表をついてこの2人!」

どちらもヘンに耳年増だから、『温泉=キレイに!』とか考えそうだ」



小雨・綿雪ペア

場所:お参り

行動:びしょぬれになって大騒ぎになっている所を助ける

綿雪元気になれ! ってコトでね」

「水をかぶるなんて、もう小雨の仕事以外の何者でもないな」

「小雨んな!」



麗・吹雪ペア

場所:遊園地

行動:胸に触ってしまって大騒ぎ

「これはちょっと勇気が要る選択ですね」

「まぁ中の人がどっちの妹もまだ全然把握できてないって話でな」

ジェットコースターが電車っぽいってだけの話なんですけどね」

「テツじゃないからわからんけど、多分テツはジェットコースターには
    興奮しないんじゃないか……?」

「胸に触ってしまう、というのは?」

麗の男嫌いを逆撫でしたいと思ってしまった……それだけです

「やってる内に当てる気無くなってきてないか?」



星花・夕凪ペア

場所:吊り橋

行動:落ちてきた姉妹を抱き留める

「これもまぁ深読みの産物だな」

「どういうことだ?」

「オキテ3の選択肢で、"姉妹"という単語が主語のモノを見てみるんだ」

「どれどれ……」

・駆け寄った姉妹の"1人"が転び……

・姉妹の"1人"の胸に手が……

・姉妹を抱き留める

「いちいち選択肢で"1人"って強調してるのが気になるんだよ」

落ちてくるのは2人というのも有り得ると……?」

「つまり、2人ともバンジーできそうな子である必要がある、と」

「どうも推理が空回りしている感が否めないが……」



氷柱・トゥルー俺ペア

場所:ショッピング

行動:パンツを買ってあげる

「……おもしろ回答?」

「山田、俺は思う……これはゲームなんだ

「どういうことだ?」

「楽しもうぜ」

「冷静に考えて、トゥルー俺が氷柱の荷物持ちをやらされるという構図か」

「結局、パンツはズボンの意味の方ってコトでいいんですね?」





「出題者の言葉遊び、姉妹の傾向の考察……なんとも骨の折れる
    ゲームだぜ

「的中すればいいなぁ」

そうあれかしと叫んで斬れば、世界はするりと片付き申す……皆、
     回答を出したからには、念で押し通す事だけが我々の仕事だ」

「でも、なんだかんだで結構良い感じじゃないですか?」

「とりあえず、投函し忘れが無いように……だな」

「いやしかし、ようやくちゃんとした結論が出せたな……長かった!」

「発売から、あっというまでしたよね」

「G's、もうあと1週間で発売なんだけどな」

「!!!!!」

「俺達に休息のヒマは無い……ということか!」

「多分これから暫くこんな感じだと思うが、皆、頑張ろう!」


2008/4/25
「オロオロ……」

「どうした山田……青い顔をして」

「いや、今日の家族会議、どうしようかな……って」

「オロオロ……」

「皆、考えている事は同じのようですね

「麗にはホントに困ったもんですなあ……」



///


「ということで、家族会議の前に小隊ミーティングを行おうと思う

「とりあえず僕から……まぁ、麗の意見には賛同して
    おくべきじゃないですか?」

「いやしかし、家族全体の事を考えればやはりバスが一番良いだろう。
    麗ひとりのワガママに付き合うべきではない」

「明日、皆が電車に賛同すれば良いんですけどね……ああもう、
      マジレスもままならない!!

「この所、中の人のズボラ性でマジレスが滞っているが、今回に関しては
     即マジレスが要求される。フタを開けてからでは遅いのだ

「……20人での家族の移動ともなれば、電車の混雑や乗り換えの事情で
    バラバラに行動するのを余儀なくされる可能性があるんだ」

「常識的に考えてバスでしょうね。トゥルー家族はお金ありますけど
      あんまりムダ使いはしたくないでしょうし」

「金持ってる所ほど、金には細かいものだ」

行きは電車で帰りはバス、というわけには?」

「いや、それでも電車移動で起こるトラブルは回避できない」

「麗になんといえばいいんだ……」

「正直こんなアホくさい事でお説教というのもおかしな話だし、なるべく
    やんわりと片付けたい所だなぁ」

「アホくさいとは何だ! 不謹慎じゃないか!?」

「いやいや、例えばお前のリアル兄弟が電車のが良いとかダダこねたら
    お前は『何言うとんねん』と一蹴するだろう?

トゥルー家族にはリアルに近い態度で接する。これは我々の信条だ」

「しかし、我々はまだ家族になったばかりなのです!」

「ここで素直に追従してしまっては麗に単なる票稼ぎの手段として
      利用されるだけです。単に賛成するだけではとてもじゃないですが、
      あの麗が『オニイチャン、ダイスキーv』にはなりません」

「そうだそうだ、あの麗が掌返して擦り寄ってくるハズが無いのだ」

「えらい魔性の女ですね!」

「……というか、麗も大きくなったら自分の意見がどうして
     通らないのかが、わかるんじゃないのか?」

「まぁ我々への態度はともかくとして、麗はきっと家族を電車の中に
    引き込みたいんですよ。
そういう純粋な気持ちを踏みにじれません」

「ワガママを聞いて貰えなかったって、大きくなったら理解できるにしろ
      やっぱりちょっとだけ、寂しいですよね……」

「子供の頃は、家族に自分の趣味を理解されたがるものだな」

「そんな小さな麗のワガママが、ひどく愛しいです……」

「小学生なんだぜ?」

「大家族とは素晴らしい。だが、それが時には、大家族だからという理由で
    姉妹の一人一人を縛り付けてしまっている
のかもなァ……」

「手放しでは喜べない。時には幸せを分かち合うパートナーであり、
    時には互いを拘束する枷となる。家族って複雑です

「シスプリみたいな家族ごっこ感とはまた、違いますね……」

二次元が俺達を悩ませる段階まで入ったってコトなんだろうな」

「名作には葛藤がつきものよ……」

「魔王を殺すか否か。ビアンカか、フローラか」

「……大家族だからという宿命は、逃れられない事なんでしょうね」

「ワシも『ウチは貧乏だから』みたいな事を、受け入れざるを得なかった。
     家庭の事情によってガマンは必要で、いつでもニコニコというわけには
     いかない。
それがリアルというものなのだろうな」

「萌えは現実逃避みたいな言われ方、してますけどね……」

「俺達がやろうとしていることは、だから、現実改変なんだよ」

「コチラにはコチラなりの苦労、向こうには向こうなりの苦労がある」

「向こうには、幸せにしたい人たちが居ます」

「そういうことだ」

「では……麗にはガマンしてもらうということでいいんですね?」

「ああ、だがこれだけは約束だ。フォローはしっかりとな

「それ以外のお願いなら大体の事はきいてあげますね」

「麗の話、もっとゆっくり聞いてあげないとな」

まだあまり仲良くなっていないから、物言いがぶっきらぼうなんだ。
     もっともっと、打ち解けなければ……」

「よし、それではミーティングはこれにて終了! 各自、マジレス用意!!

「俺達、またひとつトゥルーに近付けたかな……?」

「トゥルーの神様は、きっと優しさを忘れない長男に微笑むのさ」



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