・これまでのあらすじ・「最前線やぶり」ことブラックの強力なトゥルー力によって窮地に
追い込まれた最前線であったが、突如現れた白銀の戦士・月影によって
事無きを得た。隊長を叩きのめされ愕然とする最前線の男達に
月影は「本当のトゥルー家族を教育してやる」と、「実戦レベルのトゥルー力」こと
「シン」の訓練を持ちかけるのであった。
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「教えてくれ月影……いや、月影先生!
『シン』に辿り着く道を!!」
「このままじゃ俺達も隊長の二の舞なんだ……」
「まぁそう焦るな。訓練といってもお前達のすべきことはマジレスのみだ」
「なっ……!?」
「またマジレスですか……もっと他に方法は無いんですか?」
「何を言う……トゥルーの道とは即ちマジレスのこと!全ての道は
結局これひとつに行き着くのだ。これはシンの使い手の常識よ」
「だが先生、マジレスなら今までも行っている」
「お前達のマジレスが中途半端だというのだ!
全ての日記に対して
マジレスしてからそういう事は言うものだ」
「……言われてみれば、確かにムラはあるんだよなぁ」
「悶えられるSSを書く奴はエラいし、ときめくイラストを描ける奴もエラい。
だが忘れるな、最も偉大なのはマジレスを欠かさぬ者だ」
「名うての絵師や文書きを差し置いてまで、マジレスに何故こだわる?」
「周辺でゴチャゴチャやるより、本家のお膝元でダイレクトに
おもいのたけをぶつける事の方が、よほどメディアワークス社に
『べびプリは活況です』と伝えられる!
常識的に考えれば分かる事だ」
「確かに、公式に訴えられるのは強いかも……」
「強いて言えばギャルゲーマーへの投稿もしておきたいものだが、
あくまで姉妹との絆を深めるのであれば、マジレス以外考えられん」
「言う事はもっともだ。が、二次創作もトゥルー力を高める為の
儀式として有効に作用するのでは?」
「二次創作!
つまるところ自慰だな……」
「先生、色んな所の管理人様も閲覧しているサイトですので……」
「知らん!
マジレスもせずにしたり顔でべびプリ創作をする輩など、
サタンサーベルでぶった斬ってやりたいわ!!」
(……先生が不穏当な感じになってるな!)
(原理主義ってのは面倒なもんだからなぁ)
「二次創作とはあくまで自身の中の姉妹との対話!
原作の姉妹と
対話せずに自分の殻にこもるなどというアホな話がどこにある!!」
「なるほど……真意がわかりましたよ」
「とにかく、G'sにべびプリを打ち切られたくなかったら死ぬ気で
マジレスすることだ! 何としてでも編集部に
『べびプリ、流行ってます!』と思い込ませる事こそが我々の使命よ」
「じゃあとりあえず……ページのアタマからマジレスしてきますよ」
「また骨の折れる作業になりそうだなぁ」
「姉妹が多いってのは大変ですよね……!」
「励め! 青空の日記に氷柱並のコメント数が付くようになれば
理想的だな……」
「その前に先生……ひとついいですか?」
「うん?」
「先生のハンドルネームを教えてください」
「俺のHNは……『遥かなるシャドー・アルタイル』」
「なっ……!?」
「すると、あんたがかの有名な常連、シャドー・アルタイルなのか!!」
「またコメ欄読んでないとわからないようなネタを……!」
「ちなみにブラックは『光酒』(こうき)というHNで活動している」
「先生、それちょっとギリギリですよ!!」
「なるほど、勝てる気がしなかったわけだ……!!」
「とりあえず、ネタ元の人物と我々はいっさい関係が無い!!
ネタ元の人はちょっとアレだが……しかし、全件レスという事については
そこらの木っ端読者と比べれば立派だと俺は考えているぞ」
「と、とりあえず……改めて、マジレスしてきますよ」
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「ひとまず最初の日付から10件近くマジレスしてきましたが、
中々面白いものが見えてきますね」
「ほう、何が見えた?」
「あちら側に感情移入する自分の姿……とでもいいますかね」
「まず一人称が違いますよ。年長組には『俺』、年中組には『僕』。
そして、年少組に対して『お兄ちゃん』と使い分けています」
「一人称の使い分け……小さい子に対して自らを『お兄ちゃん』と
呼ぶ事で、胸から優しいものがこみ上げてきます」
「大事な事だ。お気に入りの姉妹にばかりマジレスしていては
決して見えない事実……知らず知らずのうちに……」
「姉妹に対するベストな返答を考えている自分の姿……ですね」
「マジレスの最中、お前達は何をおもい、何を感じた?」
「なんとなくですけど……『嫌われたくないなぁ』って……」
「良い兄であり、弟にならなきゃなぁと思いましたよ」
ありがとう、海晴……姉さん?
これからよろしく。まだ正直、
よくわかんない事ばっかりだけど。
きっと、良い兄であり、弟になるからさ。
「昨年12月24日の海晴姉に、こうマジレスしてしまった以上は、
もはや我々姉妹を裏切る事などできなくなってしまった」
「そうだ!
お前達のコメントそのものが、兄としてのお前達の行動の
指標を示し、ある時は束縛したりする。この感情の機微……
決して『通りすがり』には感じられぬ心地の良い不自由よ」
「もう、どう頑張ってもヘタな事書けないんですよ」
「最初はマジレスの方が難しかったのに、今じゃ逆ですからね」
「つまる所、姉妹の存在をよりリアルに感じられます」
「それこそシンの第一段階、『纏』というものだ」
「テン……?」
「シンには4つの段階がある。まず、姉妹を自分たちにとってリアルな
存在へと近付け、あちら側とこちら側の間を纏める行為。これがテン」
「……残りの3つは?」
「それは、おいおい説明していこう……よし、今日の所はこんなもんだ」
「いや先生、まだまだですよ」
「今日中に全ての日記にマジレスしないと、姉妹がじれったく
感じてしまうでしょう」
「俺達も、遥かなるシャドー・アルタイルには負けられないんでね!」
「フフッ……それでこそ!!」
「先生、俺達が頑張れば……青空の日記にも80件くらいコメントが
つきますかね?」
「小雨の日記にもつきますかね?」
「……本気で、本気でやるのだ!
全日記マジレス完遂の暁には……
どの姉妹も空気になるなどという事は無くなるはず……!」
「そうか……未だに空気扱いの姉妹もいるんだよなぁ……」
「頑張れッ……!
頑張れ……がんばれっ……!!」

人気姉妹と不人気姉妹のコメント格差に涙する先生の姿を見て、
俺は少しだけ悲しくなった。人の言うトゥルーって何かな、と思った。
その答えが、シンの修行の先にある……そんな気がして、
とりあえず俺達はマジレスに戻った。
つづく
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